「命のパン」 08.03.02
                     ヨハネ6:34〜40

 聖書は、主イエスを信じる私たちに対して「あなたがたは
命のパンを持っている。決して飢えることがなく、決して渇く
ことがない」と宣言します。
 少し前に、主イエスは5千人の人々の腹を満腹にし、飢え、
渇きを満たしていかれました。人々は、空腹を満たしてくれた
主イエスの後を追いかけました。その人たちに「朽ちる食べ物で
なく、永遠の命に至る食べ物のために働きなさい」と言われました。
 実際の空腹を満たすことだけを考えておられたのではありません。
 現在の日本には、心の飢餓が広がっていると言われます。
 主イエスは、聖書を通して重荷を負い苦労している者に迫り、
語り、慰め、心に癒しを与えてくださいます。しかし、「心のパン」の
ようにして、人の心を満たすものは、世にもあふれています。
 趣味、スポーツ、芸術、リラックスを与える多様なビジネスなどに
よって心が満たされている人は多いでしょう。愛する家族に囲まれて
幸せに心満たされて過ごしている人も少なくありません。
 主イエスは、ご自身のことを「心のパン」ではなく「命のパン」だと
おっしゃいます。
 「命のパン」は「天から降って来て命を与える」のです(6:33)。
 その「命」とは、何でしょうか。それは、ただ生きているというのでなく、
神さまと結びつき交わりながら生きる、神さまと共にある命です。
 それは、他のものによって与えられることはありません。
 主イエスだけが与えることのできる「命」です。主イエスを信じる者が、
神さまと結びついて、永遠の命を得られるようにと、主イエスは天から
降ってこられました。そして、十字架にかかられたのも、この命を与える
ためでした。私たちの罪が取り除かれなければ、神さまとの永遠の
結びつきの中で生きる者になれなかったからです。
 「わたしの父(神)の御心は、子(主イエス)を見て信じる者が
皆、永遠の命を得ることであり、わたし(主イエス)がその人を
終わりの日に復活させることだからである」(40節)